株式会社西日本情報システム様は、漁業、金融、医療など幅広い分野で活躍するシステムを取り扱っていらっしゃいます。今回は情報技術系の勉強をしている学生など、IT業界に興味のある大学生が取材をお願いし、快くインタビューを受けてくださいました。 

御社の特徴や他社との違いなど教えてください

金谷さん(以下、敬称略) 先輩後輩の仲が良くて社内の雰囲気が良いことですね。社内イベントは盛り上がりますし、最近は行けていませんが社員旅行も楽しいです。 年休が取得しやすくて働きやすいのも魅力だと思います。

高森 忘年会などは基本的にみんな参加しますが、家庭の事情だったりで参加しない人もいて、とても自由です。また、上司と部下との距離感が近くて、相談しやすい環境です。

左から 総務部 佐藤志穂(さとうしほ)様 流通システム部 髙森遥子(たかもりようこ)様
営業部 金谷勇吾(かなやゆうご)様 

社内はどのような部署分けになっていますか?

佐藤 システム部、営業部、総務部の三つに分かれています。
システム部は顧客の業務効率アップや情報化戦略を支えるシステムの設計や開発業務を行っています。自社パッケージソフトの設計やプログラミング業務の自社内作業から、大手企業の案件を中心に医療、電力、金融、行政などの大規模な開発作業まで幅広い業務があります。システム部の中にもシステムを作る部署と、エントリーグループというものがあり、地方公共団体や企業から依頼を受けてデータ入力をしていく業務もあります。
営業部はお客様のニーズに応えて、IT分野のコンサルティングなどを行っています。お客様の課題を解決するために問題のヒアリングをしたり、サービスのご紹介を行います。取り扱うサービスが専門的であるため、営業能力以外にITの幅広い知識も必要になります。
総務部は、電話や来客対応、財務経理業務、採用活動などの人事業務まで幅広く行っています。

部署同士の連携はあるのでしょうか?

高森 営業部とシステム部は関わりが多いですね。営業部が大まかにお客様のご要望をヒアリングし、具体的なシステム面はシステム部が一緒に行って話を聞くなどします。実際にプログラムをつくるようになったら、システム部がメインにお客様と直接やりとりをします。

お仕事の大まかな流れを教えてください

金谷 営業部は新規のお客様だと、アポ無しで行って自分達の仕事内容を紹介します。お客様が興味を示されて話がまとまると、会社の開発しているパッケージなどを説明して、シムテム面の相談をしながらシステム部と連携していきます。自社が持っているパッケージを売るため、大体決まった業種に営業をかけますね。お客様からご依頼を受けて最初からシステムを作る、新規のシステム開発の仕事もあります。

海外支社がベトナムのダナンにあるのは何か意味があるのでしょうか?

佐藤 ベトナム人は親日家が多く、勤勉な国民性と言われています。当時、ベトナムの他の都市(ホーチミンやハノイ)に比べて人件費や家賃が安かったのも理由の一つですが、ダナンは政府が積極的にIT人材を育成しており、ITに特化した大学が近くにあったりと優秀な人材が多いですね。IT企業の誘致に力を入れているので、日本企業も多く進出しています。今は現地の方がメインで、一名こちらから出向で働いています。

高森 日本にベトナムのスタッフが来て、システムや日本語を勉強してベトナムに戻ることもあります。そのような交流で、日本語とベトナム語が分かるスタッフが数名いて、日本との懸け橋を担っています。

使用プログラミング言語はなんですか?

高森 分野によって異なりますが、私が今システムの中の流通の部署で使っているのは「VB.NET」です。お客様が使っているプログラムを解析するのに別の言語を使うこともあるため、日々勉強しています。同じ言語がずっと使えるわけではないので、知識を常に更新していく必要があります。

専門性のあるスキルは事前に身につけられたのでしょうか?

高森 私は専門的なスキルは全然ありませんでした。新人研修でしっかり教育してもらえるので、事前知識は特に必要ないと思います。前もって勉強しても、実際プロジェクトに入って使えるかどうかわかりませんからね。スタートダッシュとして勉強するのは良いと思いますが、一年くらいでみんな同じ知識量になります。事前に勉強している人は理解力があるため学び始めに困らないとは思います。

お客様の問題解決の過程で何にこだわっていらっしゃいますか?

高森 システム部の観点でこだわっていることは、お客様の悩みを全体的にヒアリングして、本当の問題を見つけることです。お客様の会社の中でも部署によって悩みが違うため、全体的に見て根本的な問題を見失わないように気をつけています。

金谷 営業部は新規のお客様の場合、いきなり訪問することもあるので、お客様との距離の詰め方に気を付けています。

今までで印象に残ったお仕事はありますか?

高森 自分が初めて全体的に関わった仕事がやはり印象に残りやすいですね。私の場合は農業協同組合様のお仕事です。一年間かけて、プログラムの基盤からつくり、お客様独特のシステムが必要だったため、ヒアリングをしっかりしてお客様の求めるものに添えるように気をつけました。一年や三年をかける仕事は多いです。グループで一つのプロジェクトを進める時は、システムの中でも一部の機能を担当し、わからないことは先輩に聞いています。新入社員はOJTのような形で、先輩について勉強します。私もずっとお世話になっている先輩がいて、とても質問しやすい環境ですね。

大変なお仕事はありますか?

金谷 もちろん辛いこともあります。営業は何度か訪問しても、どうしても上手くいかないこともあります。しかし何度も行ってお客様と仲良くなれると、お客様から仕事の相談をしてくださることもあります。

高森 システム部は、プロジェクトの納期が決まっているため、短期スケジュールだったり、軽減税率など一斉にプログラムに手を入れなければならないものは大変でした。

会社で働き始めて自分が成長したと感じられたことはありますか?

金谷 几帳面になりました。お客様と注文書や見積もりなどのやりとりがあるため、自分のやるべきことを細かくチェックするようになりました。プライベートでもきちんと管理するようになりました。
高森 システムでお客様の悩みを解決する時に、メリットとデメリットを説明して、それに理由を付け加えて話すようにしているので、話し方を気を付けるようになりました。

仕事とプライベートはどのように両立されていますか?

金谷 人によると思います。僕はあまり境目はありません。休みでも営業部のみんなとゴルフに行くこともあります。月曜日に楽するために土日に仕事をすることもありますし、自分の裁量で進められます。
高森 私は割とプライベートで仕事を考えたくないため、仕事は家に持ち帰らないようにしています。基本土日休みですが、どうしても忙しい時は休日に仕事をすることもあります。そういう場合は会社に出勤して、家にパソコンを持ち帰らないようにしています。休日しっかり休んでリフレッシュする方が仕事にも集中できますしね。

佐藤 総務部は残業がなく定時で帰宅できるので、プライベートと完全に分けることが可能です。部署によって違いますね。

学生のうちにやっておいた方が良いことはありますか?

金谷 アルバイトですかね。やりたい仕事が決まっていなくても、アルバイトをたくさんしていろいろ考えた方が良いと思います。

高森 IT系に進みたいなら、この業界は勉強をすることが多いので、ニュースなどでIT系の情報を日々取り入れる習慣を身につけると、働き始めて苦にならないかなと思います。あと、学生のうちしか長期休みはないので、いろいろなところに行って満喫したら良いと思います。

就職活動をされる方にアドバイスをお願いします

金谷 自分のやりたい仕事につくことです。企業を訪問してみたりと、実際に見てみるのが大切だと思います。

高森 就活は長期スパンで大変だけど、一社見て「まあいいや」ではなくて、なるべくいろんな企業を見て選べる選択肢を増やしてから決めた方が良いと思います。

佐藤 採用の立場からアドバイスをすると、基本的な挨拶ができるかどうかは大切です。履歴書などを送るときも、会社側が一番最初に見るものなので、気をつけた方が良いと思います。履歴書が何ヶ月も前のものだったり、修正液を使用するなどのミスが無いよう、基本的なことだけど気をつけた方が、より良い結果につながると思います。

今回インタビューを担当したのは山口大学と山口県立大学の4年生2人