秋川牧園さんはどのような事業を行われていますか?

農業と食に関わりのある仕事をしています。具体的には、野菜の栽培や生き物を育てる生産段階から、加工して製品にする段階、さらに商品として販売するところまでを一貫して行っています。

最初は卵の生産販売から始まり、牛乳、肉、冷凍食品、野菜と広がっていきました。現在は、鶏肉を中心に扱っています。お客様に納得していただけるよう、生産から販売まで様々な工夫をこらし、お客様と共に歩んでいくことを目指しています。そのために業界では困難とされてきたことに挑戦したり、新しい技術の開発にも取り組んできました。

経営管理部総務課 黒瀬友伸さん

外部の会社や農家の方との関わりはありますか?

会社として直営生産もしていますが、契約農家さんもいらっしゃいます。冷凍食品を作るのにいろいろな原材料が必要であるため、考え方が一致する他の会社から仕入れて加工したりもしています。自社ブランド商品のほかにも、取引先である生活協同組合様などのブランド商品として販売しているものもあります。

たくさんのこだわりを持つ「秋川牧園の商品」は値段が少し高くなりますが、理解していただけるお客様にご利用いただいています。

お客様はどのような人ですか?

食に対して意識の高い方々です。小さなお子さんのいらっしゃるご家族や、健康に気を使われているご年配の方々が多いです。今は有機栽培やオーガニックなどの健康志向が高まっており、特に関東を中心としてその広がりが加速しています。これから先も健康で幸せに暮らしていくことを考えると、「食べものの摂り方」がとても大切だと感じられているのだと思います。

生産方法にはこだわりが?

私たちはたくさんの鶏を飼っています。今では当たり前になっている、無投薬飼育(薬を使わずに育てる)に初めて成功したパイオニアです。

一般的な農場では、コストを抑えて効率よく鶏肉を生産するために、詰め込み飼育が行われます。狭い空間にたくさん鶏を詰めて育てた方が、餌も少なくて済みますし、早く太るので出荷の効率も上がります。しかし、その分病気が発生しやすいため、それを防ぐために薬を使います。

育てている生き物は結局、私たちの口に入るものなので、薬を使わなくてすむように、鶏を詰め込みすぎず、光と風が入る開放型の空間で育てるなど、生き物が健康な状態で過ごせる環境づくりに挑戦しました。

このように日々工夫して、健康な食べ物とは何か、お客様にどのようなものを提供したら喜ばれるかを考えています。

新卒採用や転職採用はどれくらい行っていらっしゃいますか?

新卒として入社される大学卒の方は、平均すると毎年2名ほどです。幅広い事業をしているため、広く学んでいきたいと思っている人を求めています。また、様々な経験を積んでいただきたいと考えておりますので、可能な方には部署のローテーションも行います。

中途採用は事業の拡大や新事業への展開など専門性をもった方を採用したいと考えたときに行います。

ともに秋川牧園の取り組みに共感され、会社の発展に貢献したいと考える方を求めています。

どのような形で実績が評価されるのでしょうか?

職種によって成果の指標が違います。数字で見える仕事はわかりやすいのですが、そうではないところをどう評価するのかが難しいですね。普段の仕事の取り組み方や、仕事に対してどう考えてどう行動したかを記述して、それを上司とコミュニケーションをとりながら評価してもらう形をとっています。考えて行動する人はアピールしやすいと思います。

入社を希望される方はどのようなところに興味を持たれることが多いですか?

全体的にいうと、企画開発、営業、品質管理に興味を持つ方が多いですね。必ずしも最初から希望する部署に配属されるわけではありません。本人の適性なども考慮しながら多くの経験を積んでもらいたいと考えています。

最終的には本人にとって一番良い場所に落ち着ければと思っています。事業領域が広いので、一般的な会社では体験できない「食のストーリー」を知ることができる会社です。

今から就職を考える学生、農業に従事してみたい学生にたいして、今やっておいた方が良いことなどアドバイスはありますか?

物事への取り組み方が大切だと思います。普段の生活の中で、不便だと感じることや困っていることなどに対して、そのままにしておくのではなく、どうしたら解決できるかを考えること、そして自分なりに改善する方法を試してみることが大切だと思います。

また、いろいろな経験ができる場に出向くこと、たくさんの人と話をし、多様な考え方を知ること、自分の可能性を限定せずに挑戦した方が良いです。あと、振り返りができるともっと身につきますよ。